豊かな音楽を

6月のサイトクノの企画は、平井千絵さんの
フォルテ・ピアノのコンサートです。
「一つ前の、ピアノの音」にこめた思いを書いてみたいと
思います。


それでは、まず、
フォルテ・ピアノとは、どんな楽器なのでしょうか。


フォルテピアノは、1700年頃のイタリアで生まれ、
モーツァルトやショパンなどに
愛された現代のピアノの初期形態にあたる楽器です。

音の響きは現代のピアノとかなり異なり、より柔らかく、
持続音は短いのが特徴。

高・中・低音部それぞれの持ち味が、
まるで室内オーケストラのように多彩です。

弦楽器のようによく歌う中音部から次第に、
細いフルートの響きのように透明さを増してゆく高音部の魅力は、
とどろくように豊かに鳴る現代のピアノとは、
全く違う世界を私たちに見せてくれます。

またそれは、モーツァルト時代のウィーンの人々の
美意識がどんなものだったかを知る手がかりにもなります。

鍵盤数は、現代のピアノの88鍵に比べ、
一番小さなもので61鍵。現代のピアノでモーツァルトを弾くと、
ほとんど高音部は使われないことに気付かれる方も多いと思いますが、
彼は当時のピアノ、つまり フォルテピアノの全音域を
目いっぱいに使って作曲していたのです。


新緑に彩られた6月のお寺に、千絵さんのピアノの音が響きます。
私たちは、「音楽による響き」というものをいつも意識しています。

響きは、私たちの心にしみこみ、そしてやさしく広がります。
そんな音楽を届けたい、という思いで今回、この企画をしました。


今年も、真ん中にさしかかりました。
さて、ここで、深呼吸。
みなさん、遊びにいらして下さいね。

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