夢が夢なら
「ビオトープ」という言葉をご存知でしょうか?
最近、日本の教育の中にも大きく話題に上がる言葉なので、どこかで耳にしている方も多いかもしれません。
ビオトープとはドイツで生まれた用語で、開発などで壊れてかけてしまった自然を、人間の手で修復し、元々そこに住んでいた生物たちを、もう一度呼び戻すような意味があります。
ビオ(命の)トープ(場所)という意味を持った言葉だそうですから、生き物の居場所を作る事が目的なのでしょう。
最近、このビオトープが、なぜ、日本でも馴染み深くなったかというと、実は、この「生物環境を考える」ことは、昔から日本で行なわれてきた事だったんです。
昔、山の近くに住んでいた人は、生えすぎた木々を切って、山の手入れをしていました。そうすることで、山に住む生物や、植物、そして人間が住みやすい場所にしていたのです。これは、自然と共生して暮らしていた、日本人特有の文化です。「里山文化」と呼ばれるもので、世界の環境保全団体の間でも「SATOYAMA」として注目されています。
ビオトープと里山文化、共通する部分が少なからずあるからこそ、日本でもビオトープという言葉が急速に普及するようになったのかもしれません。
で、
今、僕の住んでいる場所では、地域にあるお寺の裏山を使って、子どもたちと里山文化を体験するプログラム「里山キッズ」を行なっています(僕も役員になっているんですが)。
地域の小学生が山で木を切り、落ち葉を集め、シイタケを育て、畑を耕し、収穫物をみんなで喜び合う内容なのですが、このプログラムの中で、子どもたちは、山の中の生態系を、五感で感じる事ができます。
育ち過ぎの木を切ったら、地面に光が入り、珍しい花が目を覚ます。落ち葉ためで作った腐葉土に、でっかいカブトムシが卵を産む。週があけたら、畑のナスが大きくなりすぎた。
環境教育なんて、体験しなけりゃわからない。大人も子どもも。
実は、里山キッズたちが、お寺の山を手入れしてくれたおかげで、山の水が綺麗になり、10年前から姿を消していた「蛍」が最近、沢山現れるようになったのです。崩れていた生態系が戻ってきた証です。すごいぞ、里山キッズ。
僕の夢の一つは、日本に、「里山テーマパーク」を作る事です。
子どもから大人まで、山の生態系を観察したり、実際に手入れをしたりしながら、来場者が作り上げるテーマパーク。一つの乗り物に何時間も待つ遊園地よりも、実はストレス解消になる気がするし、世界が羨ましがるビオトープになると思うんですけど。ヨーロッパ各国から、わざわざ「SATOYAMAテーマパークツアー」なんかできちゃったりして…。
どうでしょうか?
夢は尽きません。
saitocno K